DESIGN COMPUTING CRAFT
2011.08.11
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Diary

ポール・ランドと
スティーブ・ジョブズ

おととい8月24日、アップルのCEO スティーブ・ジョブズが退任を発表しました。BNNの本『ポール・ランド、デザインの授業』のなかに、そのジョブズとの仕事をポール・ランドが振り返る一節があるのでご紹介します。

デザインを学ぶ学生との対話のなかで、「デザインについて何も知識がないのに、創作面について決定したがるクライアントにはどう対処されますか?」という質問に対し、「それは答えづらい質問だね」と前置きしつつ、ランドは次のように答えています。

(…)実際にはありそうにはないが、もしもクライアントが才能にあふれて正しければ、そうした相手とは争えないだろう。たとえば、ネクストのスティーブ・ジョブズはとても手強いクライアントだ。こちらが提案しても、何か気に入らないことがあれば彼は言うんだ、「全然だめですよ」と。話し合いの余地はないんだ。その一方で、とても運がいいこともあった。ジョブズのためにロゴを作った時だ。みんな彼の家に集まっていたんだが、プレゼンテーションを見て、彼は立ち上がってから、ハリウッド式に床に座ったんだ。暖炉の火が燃えて、地獄のように暑くて(笑)。また立ち上がると、私を見て言うんだ。「抱きしめていいですか」と。それがクライアントとデザイナーの衝突を乗り越えた時だった。

1985年、自ら設立したアップルコンピュータ社を追放されたジョブズは、新たにNeXT社をたちあげます。ランドは、そのNeXT社のブランド・アイデンティティ制作をジョブズから10万ドル(!)で依頼されます。そして、ロゴの正確な角度(28°)や社名の正確な綴り(NeXT)などを含む、100ページのブランドの詳細を示す冊子を制作したそうです(wikipediaより)。

2人の頑固な天才が、暑い部屋の壁に投影されたNeXT社のロゴの前で抱き合っている様子が目に浮かびます。

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