DESIGN COMPUTING CRAFT

箱の設計

自由自在に「箱」を生み出す基本原理と技術

あなたは「箱」を “自分で” デザインできますか?

本書は、コピーして使えるテンプレートを提供するだけのパッケージ関連本とは全く異なります。デザイナーが既存のデザインをベースに箱やパッケージを制作するのではなく、それぞれ固有の用件にかなったオリジナルの立体形状を自ら作り出せるように導くものです。

順を追って論理的かつ丁寧に解説される、完璧な展開図のデザイン方法とその応用を身に付けることで、高い強度を持ち、実用的で、創造性豊かな箱・パッケージ・立体形状を自在に生み出せるようになります(実際に手を動かしながら理解を進めるために、展開図のダウンロードデータが用意されています)。

"心に留めておいてほしい。
この本は“何を”デザインするかは教えない。
あなたがデザインしたものを、
“どのように作るか”を教えている。

           ─ ポール・ジャクソン

ISBN:978-4-86100-992-1
定価:本体2,500円+税
仕様:B5判変型/128ページ

発売日:2015年07月17日

著者:ポール・ジャクソン
訳者:牧尾晴喜

著者プロフィール

ポール・ジャクソン(Paul Jackson)
ポール・ジャクソンは、ペーパーアート&クラフトに関する書籍を30冊以上執筆しており、これまで、アメリカ、ドイツ、ベルギー、英国、カナダ、イスラエルなど、50以上の大学、150以上のデザインコースで折りのテクニックを教えている。また、ナイキやシーメンスといった企業においても「折りのコンサルタント」として技術指導を行なっている。

目次

目次

INTRODUCTION 
はじめに

1 BEFORE YOU START  
作業にとりかかる前の要点

 1-1 この本の使い方
 1-2 切り方と折り方
 1-3 ソフトウェアの利用
 1-4 用紙の選び方
 1-5 用語解説

2 HOW TO DESIGN THE PERFECT NET
完璧な展開図のデザイン

 強度を持ち、一体型で、それ自体で形状を保持できる、様々な多面体を作るための展開図のデザイン方法について解説する。

 2-1 Step1
 2-2 Step2
 2-3 Step3
 2-4 Step4
 2-5 Step5
 2-6 Step6
 2-7 Step7
 2-8 Step8
 2-9 Step9
 2-10 Step10
 2-11 Step11
 2-12 トラブルシューティング

3 SQUARE-CORNERED BOXES 
基本の角箱

 側面の寸法やフタの位置と向きが異なる基本的な角箱のデザイン例を10通り紹介する。

 3-1 どの展開図を選ぶか
 3-2 基本的な立方体の箱
 3-3 正四角柱の箱
 3-4 直方体の箱

4 DEFORMING A CUBE 
立方体のデフォルメ

 最も基本的な立方体の変形方法を紹介する。この章で学ぶ原則を理解すれば、驚くほど簡単に新しい形状を作り出すことができるようになる。

 4-1 面を削り取る
 4-2 稜線を削り取る
 4-3 角を削り取る
 4-4 稜線と稜線の間を引き伸ばす
 4-5 角と角の間を引き伸ばす
 4-6 向かい合う面をねじる
 4-7 ねじる:切子面によるバージョン
 4-8 面と面の間を押し縮める
 4-9 二重カーブ稜線
 4-10 一重カーブ稜線

5 COMMON CLOSURES 
箱を閉じる方法

 固定機能は、パッケージを強固に保持するために欠かせない重要な要素だ。ここではパッケージをしっかりと閉じるための一般的な4つの手法を紹介する。

 5-1 接着タブ
 5-2 クリック・ロック
 5-3 ベロ式ロック
 5-4 底ロック

6 CREATING WITH THE SYSTEM 
完璧な展開図から生まれる独創的な例

 パッケージとその他の目的に資する、独創的で自己保持できる形状の制作について、ここまでの章で見てきた方法の全てをまとめる。

 6-1 テーマとバリエーション
 6-2 独創的な参考例

How Do I Produce My Box?
どうやって自分の箱を製造するか

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はじめに

過去20年ほどにわたり、パッケージングの資料書籍が絶え間なく出版され、紙パックや小箱、トレーなどを幅広く網羅した何百もの“すぐに使える”テンプレート(いわゆる「展開図」)が紹介されてきた。これらのすばらしい書籍は出来合いのデザイン解決策を求める読者にとっては非常に役立つものかもしれない。しかし、どのように“カスタムメイド”のデザインでパッケージを作り出せるかは説明されていないために、まるで「新しいアイデアによるパッケージの創造は、パッケージング技術者のようなスペシャリストに委ねられるべきもの」と暗に言っているかのようだ。

しかし、それは違う。

私は1980 年代を通じて、平らな面と直線の辺を持ち、どのようなボリュームを持つ形状であっても包むことができる、最も強度のある一体型の展開図を作り出すためのシンプルな体系(「方程式」と言ってもいい)を開発した。これを最も有効な形に実用化したのが、本書で教授する「構造的パッケージング(Structural Packaging)」の体系である。

構造的パッケージングの体系的な手法は、これまでイギリス全土および国外の数多くのデザイン系大学で指導されてきた。こうした場において、経験のない生徒たちが、創造力に富み、美しくかつ実用的で、時には国際的なパッケージデザインコンテストで賞を受けるようなワクワクさせる一連のデザインを生み出すのを、私は繰り返し目の当たりにしてきた。またこの手法はプロのデザイナーグループによって学ばれる機会も多く、新しいパッケージ形状を生み出すのに活用されている。

本書では、この体系的な手法を紹介する。

ただし、この体系は、単に斬新なパッケージデザインを生み出すためだけのものではない。私自身も、POP広告の基壇から、展覧会におけるディスプレイ装置、ダイレクトメール送付時のティーザー的な演出、学校の数学クラスのための教材、巨大な立体の幾何学的彫刻、立体グリーティングカード、その他、携わった多様なプロジェクトで頻繁にこの手法を利用してきた。これから示す体系的な手法は主に構造的パッケージング、すなわち箱やパッケージを制作するためのものだが、本書を通じて見えてくるとおり、正しく理解してもらえれば、立体デザインのその他の分野においても応用することが可能である。

その意味で、この本は構造的パッケージングに興味のある人だけでなく、プロダクトデザイナーや建築家、エンジニアや幾何学者といった、構造や形態に興味のある様々な人にとって有用だろう。

箱の設計
自由自在に「箱」を生み出す基本原理と技術

ISBN:978-4-86100-992-1
定価:本体2,500円+税
仕様:B5判変型/128ページ

発売日:2015年07月17日

著者:ポール・ジャクソン
訳者:牧尾晴喜

 

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