ヘレン・アームストロング
 ヘレン・アームストロングは、現役のデザイナー、大学教員、著作家として、多角的な視点からデザインを論じている。現在はノースカロライナ州立大学、グラフィック・デザイン科の准教授である。教壇に立ちながら出版した著作としては、『Graphic Design Theory: Readings from the Field』 (Princeton Architectural Press, 2009)、またZvezdana Stojmirovicとの共著として『Participate: Designing with User-Generated Content』 (Princeton Architectural Press, 2011)がある。アームストロングはまた、Strong Designの経営者としても活躍している。Johns Hopkins、T・Rowe Price、Euler ACIなどのクライアントを抱え、国内外での受賞歴もある。アームストロングの作品は、『HOW International Design Annual』、『The Complete Typographer』、『The Typography Workbook』など、米国および英国のさまざまな出版物に掲載されている。
          未来を築くデザインの思想
          
            ポスト人間中心デザインへ向けて読むべき24のテキスト
          
        
        
          Description
先駆者たちの思考のエッセンスを、この一冊でインストールできる!
デジタル時代が幕開けし、パーソナルコンピュータが普及し始めてから現在まで50年。技術革新とともにデザインの仕方や考え方、その可能性は大きく広がっていきました。本書は、ブルーノ・ムナーリ、ウィム・クロウエル、カール・ゲルストナー、アラン・ケイ、ジョン・マエダなど、急速に変化する時代と向き合い、未来を思考し、デザインを更新した先駆者たちの、貴重な原テキストをキュレートしたアンソロジーです。
彼らのテキストは無論「過去」のものではありますが、それは現在においてもまったく古びず、むしろ今だからこそなお刺激的で、21世紀を生きるデザイナーの立ち位置を鮮やかに照らし出す、示唆に富んだ内容となっています。これからのデザインを考えていくために必要な知や教養の基礎ともなる、価値ある一冊。
最もラディカルな思想こそが次の普遍を形づくる。
その張本人たちの生々しい言葉に、ただただ圧倒された。
——中村勇吾
ISBN:978-4-8025-1033-2 
定価:本体2,400円+税 
仕様:A5判/232ページ
発売日:2016年10月24日 
著者:ヘレン・アームストロング 
翻訳:村上 彩 
監訳:久保田晃弘 
デザイン:中西要介
Profile
Contents
監訳者による序文:すぐれた理論は予言である|久保田晃弘
 序文:ひたすら築いているところに築く|キートラ・ディーン・ディクソン
 イントロダクション:未来に形を与える
関連作品:
 SECTION ONE
 SECTION TWO
 SECTION THREE
年表
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SECTION ONE:デジタルを構造化する
実践するビジュアルデザイン|ラジスラフ・ストナル(1961年)
 アルテ・ブログランマータ|ブルーノ・ムナーリ(1964年)
 デザイニング・プログラム|カール・ゲルストナー(1964年)
 究極のディスプレイ|アイバン・サザランド(1965年)
 芸術としての構造? 構造としての芸術?|マックス・ビル(1965年)
 ホール・アース・カタログ|スチュアート・ブランド(1968年)
 コンピュータ時代の書体デザイン|ウィム・クロウエル(1970年)
 ウォールドローイングを行う|ソル・ルウィット(1971年)
SECTION TWO:中央処理への抵抗
創造性とテクノロジー|シャロン・ポーゲンポール(1983年)
 そこに意味はあるのか?|エイプリル・グレイマン(1986年)
 コンピュータとデザイン|ミュリエル・クーパー(1989年)
 野望/恐れ|ズザーナ・リッコ、ルディ・バンダーランス(1989年)
 ユーザインターフェイスに関する個人的考察|アラン・ケイ(1989年)
 ベストは本当にベターなのか?|エリック・ヴァン・ブロックランド、ジュスト・ヴァン・ロッサム(1990年)
 ディスプレイの再定義|P.スコット・マケラ(1993年)
 数によるデザイン|ジョン・マエダ(1999年)
SECTION THREE:未来をコード化する
Processing...|ベン・フライ、ケイシー・リース(2007年)
 デザインとしなやかな精神|パオラ・アントネッリ(2008年)
 生物学の時代のデザイン―機械とオブジェクトの精神から有機的システムの精神へ(2008年)
 コンディショナル・デザイン―アーティストとデザイナーのための宣言|ルーナ・マウラー、エド・パウルス、ジョナサン・パッキー、ルール・ウッターズ(2008年)
 デザイン・アニミズム|ブレンダ・ローレル(2009年)
 ネットワークとの会話|コイ・ヴィン(2011年)
 製造者としての博物館|キートラ・ディーン・ディクソン(2013年)
 ポスト人間中心設計|ホーコン・ファステ(2015年)
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用語解説
 参考文献
 出典
 写真提供者
 テキストクレジット
 索引