DESIGN COMPUTING CRAFT

ウェルビーイングの設計論

人がよりよく生きるための情報技術

人の「こころ」の領域にまでITが入り込んできた今、人間の潜在能力を高め、よりいきいきとした状態(=ウェルビーイング)を実現するテクノロジーの設計、すなわち<ポジティブ・コンピューティング>のアプローチが求められています。近年注目されている「マインドフルネス」や「レジリエンス」、「フロー」などもウェルビーイングを育むための要因ですが、ではこういった心理的な要因とテクノロジーを、どう掛け合わせることが出来るでしょうか。
本書では、ウェルビーイングに関する様々な分野の最新の研究成果を基に、この問いを解き明かしていきます。これからのテクノロジーの在り方や、向き合い方を考えるうえでの基盤となる一冊です。

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人間がよりよく生きるとはどういうことだろうか? 心という数値化できないものを、情報技術はどうやって扱えばよいのだろうか? 本書は、このような問いに答えようとする者に対して、示唆に富んだヒントを与えてくれるだろう。
(「監訳者のことば」より)
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ISBN:978-4-8025-1040-0
定価:本体2,800円+税
仕様:A5判/408ページ

発売日:2017年01月24日

著者:ラファエル・A・カルヴォ、ドリアン・ピーターズ
監訳:渡邊淳司、ドミニク・チェン
翻訳:木村千里、北川智利、河邉隆寛、横坂拓巳、藤野正寛、村田藍子
デザイン:waonica

目次

監訳者のことば:渡邊淳司/ドミニク・チェン
第 0 章 ポジティブ・コンピューティング入門
 - テクノロジーの進歩はウェルビーイングの指標にはならない
 -「人間=機械」の遺産
 - 測定すべき大事なもの
 - ウォークスルー

[ 1 部 ]
第 1 章 ウェルビーイングの心理学
 - 医学的モデル:機能障害がないという意味のウェルビーイング
 - 快楽心理学:ポジティブ感情の体験としてのウェルビーイング
 - エウダイモニア(持続的幸福)的心理学:意義の発見と潜在能力の発揮としてのウェルビーイング
 - 快楽的アプローチとエウダイモニア的アプローチを組み合わせる
 - 生物学と神経科学:生理学的に確認可能なウェルビーイング
 - ウェルビーイングを意識したデザイン:仮説的なケーススタディ

   寄稿1:ジョナサン・ニコラス(インスパイア財団)
   寄稿2:フェリシア・ハパート(ケンブリッジ大学)

第 2 章 ポジティブ・コンピューティングの学際的な基盤
 - 経済学:いまだお金では買えないウェルビーイング
 - 政府と政策:国民総幸福量と社会全体のウェルビーイングの向上
 - 教育:ウェルビーイングは教育可能で学習にもよい効果をもたらす
 - 社会科学:テクノロジーに形づくられる、変容的な文化的概念としてのウェルビーイング
 - ビジネスと企業の心理学:職場におけるウェルビーイング
 - デザインと建築:ウェルビーイングを改善する場所ともの

   寄稿1:ジェーン・バーンズ(ヤング・アンド・ウェル共同研究センター)
   寄稿2:ダナ・ボイド(ハーバード大学/マイクロソフト)

第 3 章 テクノロジー研究におけるウェルビーイング
 - ユビキタス・コンピューティング:ウェルビーイングにとってのチャンスと課題
 - パーソナル・インフォマティクス:古くからの探求に役立つ新しいツール
 - アフェクティブ・コンピューティング:テクノロジーと感情
 - 行動変容のテクノロジー
 - バリュー・センシティブ・デザイン(VSD ):価値の役割を認識する

   寄稿:イヴォンヌ・ロジャーズ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)

第 4 章 ポジティブ・コンピューティングの枠組みと手法
 - なぜフレームワークか
 - 条件と要因を特定する
 - ポジティブ・コンピューティングへの入り口
 - フレームワーク
 - ウェルビーイングの決定因子
 - その他の留意事項
 - ポジティブ・コンピューティングの設計から実践へ
 - ポジティブ・コンピューティング実践のガイドライン
 - 手法および尺度
 - 促進的介入と予防的介入
 - イルビーイングを測定する
 - ウェルビーイングと幸福を測定する
 - ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)の手法
 - 最善を求めてあらゆる学問の手法を組み合わせる

[ 2 部 ]
第 5 章 ポジティブ感情
 - ポジティブ感情はいつウェルビーイングを高めるのか
 - 現実 v.s. 記憶
 - ポジティブ感情は同じようにはつくられない
 - ポジティブ感情を育む方法
 - デザインのためのヒント

   寄稿1:ドナルド・ノーマン(ニールセン・ノーマン・グループ)
   寄稿2:ジェーン・マクゴニガル(未来研究所)

第 6 章 動機づけ、没頭、フロー
 - 動機づけ
 - 人間であるが故の動機づけ
 - ポジティブな変化を促す:選択肢設計者としてのデザイナー
 - 没頭とフロー
 - フロー:没頭における至高の状態
 - 没頭の検出と測定
 - デザインのためのヒント

第 7 章 自己への気づきと自己への慈しみ
 - 汝自身を知れ
 - 内省の対象
 - 認知に対する気づきとメタ認知
 - 感情に対する気づきと情動知能
 - 経験に対する気づきと内省
 - メンタルヘルス治療法としての内省
 - 内省 v.s. 直接的指示
 - ウェルネスとウェルビーイングのための内省:自己の定量化
 - 私たちの内省を見つめなおす
 - 自己への気づき v.s. 自己愛
 - 自己の尊重 v.s. 自己への慈しみ
 - デザインのためのヒント

   寄稿:デヴィット・R・カルーソ(イェール大学、EIスキルグループ)

第 8 章 マインドフルネス
 - マインドフルネス心理学
 - マインドフルネスの神経科学
 - マインドフルネスを測定する
 - マインドフルネスを育むための方法と治療介入
 - マインドフルネスのためのデジタルテクノロジー
 - デザインのためのヒント

   寄稿:アデル・クルーシェ、J・マーク・G・ウィリアムズ
     (オックスフォード大学、オックスフォード・マインドフルネス・センター)

第 9 章 共感
 - 共感を理解する
 - 共感を育む
 - 共感を計測する
 - 共感性を伸ばすための方法や介入
 - 共感を育むためのテクノロジー
 - デザインのためのヒント

第 10 章 思いやりと利他行動
 - 思いやりと利他性の研究
 - 利他行動:なぜわざわざそうした行動をとるのか
 - 思いやり、利他性を育むための介入と方法
 - 思いやりを育むテクノロジー
 - デザインのためのヒント

   寄稿1:ジェレミー・ベイレンソン(スタンフォード大学)
   寄稿2:メアリー・ヘレン・イモアディーノ・ヤン
      (ロッシェ教育スクール、脳と創造性の研究所、南カリフォルニア大学)

第 11 章 警告、考慮すべきこと、そしてその先にあるもの
 - 人間、この複雑で矛盾した生き物
 - プライバシーとセキュリティ
 - 人間に取って代わる:暮らしとウェルビーイング
 - コントロールするのは誰か? 自律性、有能感、そしてエンパワーメント
 - コントロールするのは誰か? 動機、権力、そしてパターナリズム
 - 「ウェルウォッシング(Well-Washing )」:研究と流行の対立
 - ウェルビーイングと文化
 - バランスと中庸:過ぎたるは及ばざるが如し
 - ウェルビーイングの生態系:全体論的視野を取り入れる
 - その先にあるもの
 - ポジティブ・コンピューティングの資金調達
 - ウェルビーイングの恩恵
 - ポジティブ・コンピューティング・プロジェクト

監訳者対談:日本的なウェルビーイングへ向けて

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本書のキーワード:ポジティブ・コンピューティング(Positive Computing)、ウェルビーイング(Wellbeing)、フローリシング(Flourishing, Flourish)、レジリエンス / 心理的抵抗力・回復力(Resilience)、没頭(Engagement)、フロー(Flow)、動機づけ(Motivation)、マインドフルネス(Mindfulness)

ウェルビーイングの設計論
人がよりよく生きるための情報技術

ISBN:978-4-8025-1040-0
定価:本体2,800円+税
仕様:A5判/408ページ

発売日:2017年01月24日

著者:ラファエル・A・カルヴォ、ドリアン・ピーターズ
監訳:渡邊淳司、ドミニク・チェン
翻訳:木村千里、北川智利、河邉隆寛、横坂拓巳、藤野正寛、村田藍子
デザイン:waonica

 

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