「人工知能は欲望を持てるのか?」
人工知能の足場となる西洋哲学を解説した『人工知能のための哲学塾』に続く、待望の第二弾! ゲームAI開発の第一人者・三宅陽一郎氏が、荘子や道元、龍樹、井筒俊彦らの思想から人工知能を探求する一冊です。
今の人工知能に足りないものは何か? 人工知能に欲望を与えるには何が必要なのか? そもそも知能の実体とは何か? 本書はさまざまな角度から、問いを投げかけます。西洋哲学では語られることのない部分、階層構造で示される知能モデルの"果て"に何があるのかをあぶり出し、すべてが存在する世界から”知能が拠って立つ場”を形成しようという試み。人工知能の次なるステージに迫ります。
今の人工知能はいわば解脱した状態なのだ。
その人工知能に、この世界への興味や欲求を持たせたい。
生への執着を築き、この世界で生きる苦しみと喜びを与えたい。
(三宅 陽一郎)
ISBN:978-4-8025-1080-6
定価:本体2,500円+税
仕様:A5判/384ページ
発売日:2018年04月20日
著者:三宅陽一郎
編集:大内孝子
デザイン:橘友希・矢代彩(Shed)
試し読み
著者による選書リスト
東洋と西洋から人工知能を考える78冊
http://www.bnn.co.jp/wp-bnn/wp-content/uploads/2018/06/AIE-booklist.pdf
関連リンク
コミュニティ「人工知能のための哲学塾」(ご申請ください)
https://www.facebook.com/groups/philosophyai/
東洋哲学篇(全スライド資料、映像、まとめ)
https://miyayou.com/2017/11/11/philosophyeast/
西洋哲学篇(全スライド資料、映像、まとめ)
http://www.bnn.co.jp/books/8210/
人工知能のための哲学塾・東洋篇 第壱夜「荘子と人工知能の解体」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv292002123
人工知能のための哲学塾・東洋篇 第弐夜「井筒俊彦と内面の人工知能」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv296532117
人工知能のための哲学塾・東洋編 第参夜「仏教と人工知能」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv302038973
人工知能のための哲学塾・東洋編 第四夜「龍樹とインド哲学と人工知能」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv306711415
人工知能のための哲学塾・東洋編 第五夜「人工知能と禅」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv308574606
著者プロフィール
三宅 陽一郎 @miyayou
京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。著書に『人工知能のための哲学塾』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『人工知能の作り方』(技術評論社)、『なぜ人工知能は人と会話ができるのか』(マイナビ出版)、『〈人工知能〉と〈人工知性〉』(iCardbook)、共著に『絵でわかる人工知能』(SBクリエイティブ)、『高校生のためのゲームで考える人工知能』(筑摩書房)、『ゲーム情報学概論』(コロナ社)、監修に『最強囲碁AI アルファ碁 解体新書』(翔泳社)、『マンガでわかる人工知能』(池田書店)などがある。
Facebook:https://www.facebook.com/youichiro.miyake
専用サイト:https://miyayou.com/
目次
人工知能のための哲学塾の遊び方(犬飼 博士)
はじめに
本書の全体像
第零夜 概観
1 はじめに
2 西洋の構成主義、東洋の混沌
3 混沌と知
4 阿頼耶識と人工知能
5 唯識論と世界の立ち上がり方
6 人工知能の歴史と東洋哲学との交面
第一夜 荘子と人工知能の解体
1 荘子の「道」
2 荘子と知の解体
3 知能と身体とイマージュ
4 荘子の知に対する批判の根底
5 道理に則る知性
コラム:荘子の時代、近代、夏目漱石と森鴎外
第二夜 井筒俊彦と内面の人工知能
1 キャラクターAIの知能モデル
2 東洋と西洋をつなぐ井筒の理論
3 井筒俊彦の意識の構造モデル
4 イブン・アラビーの存在論
コラム:井筒ハイウェイと人工知能の未来―井筒俊彦の知的体系―
第三夜 仏教と人工知能
1 時と存在
2 人工知能にとって時間とは
3 エージェントアーキテクチャに流れる時間
4 二つのアーキテクチャ
第四夜 龍樹とインド哲学と人工知能
1 ホメオスタシス(存在)とアポトーシス(行為)
2 龍樹の空の理論
3 持続と身体と精神
4 中観思想と人工知能のアーキテクチャ
第五夜 禅と人工知能
1 禅とは何か
2 人工知能の体験を作る
3 人工知能の禅
コラム:道元、時、ベルクソン
総論 人工知能の夜明け前
解説 言葉が尽き、世界が現れる(大山 匠)
人工知能のための哲学塾
東洋哲学篇
発売日:2018年04月20日
著者:三宅陽一郎
編集:大内孝子
デザイン:橘友希・矢代彩(Shed)
本書の「はじめに」のPDFです。以下よりダウンロードください。
はじめに