人工知能のための哲学塾 未来社会篇 - 響きあう社会、他者、自己
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人工知能のための哲学塾  未来社会篇
響きあう社会、他者、自己

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Description

「人工知能のための哲学塾」第3弾! 
哲学とエンジニアリングの両面からAIの本質に迫る「人工知能のための哲学塾」。知能とは何か、そして人間とは何か、という問いを巡って西洋哲学と東洋哲学を旅してきた本シリーズ、第3弾となる本書では、よりアクチュアルなテーマ「これからの社会とAIの関係」に迫ります。 
AIを利用したプロダクト/サービスづくりに関わるエンジニア、デザイナー、プロダクトオーナーや、知的好奇心溢れる人におすすめの一冊です(前2作を読んでない方でも楽しめる内容になっています)。

本書への推薦文

百学連環をたずさえて、いざ前人未踏のフィールドへ
by 山本貴光

私たちはいま、人工知能が生活や社会のさまざまな場所で使われる時代に生きている。検索エンジン、機械翻訳、画像や音声の認識、動画や商品のレコメンド、自動運転、ゲームAIはその一例。ただし、なんらかの用途に特化したアルゴリズム(課題解決法)という段階に留まっている。人工知能は、まだ「知能」以前の幼年時代にある。

では、人工知能がその名にふさわしい存在となるには何が必要か。日本を代表するゲームAIエンジニアであり、文理の知にも通じた三宅陽一郎が、前著『人工知能のための哲学塾』『同 東洋哲学篇』(BNN)で探究したのはこの課題だった。そこでは哲学を中心とした古今東西の知の粋を集め、個体としての人工知能の条件が探られた。

第3弾となる本書『人工知能のための哲学塾 未来社会篇』では、いよいよ社会へと向かう。人工知能が、多様な人間や人工知能と出会い、関係を結ぶ世界、これからやってくる未来の社会だ。

問うべきことは少なくない。人工知能は、そもそも他の存在を「理解」できるのか。他者とのあいだで「社会」を作れるのか。あるいは世代を超えて「文化」を継承できるのか。お互いのあいだに「愛」や「幸福」を育めるのか。いずれも興味の尽きない難題である。

本書では、このテーマにふさわしく、もう一人の著者が思索を展開する。哲学研究者、人工知能開発者として活躍する大山匠だ。人工知能と社会という泰山に、二人は異なる方面からアプローチする。その議論は共鳴しながら、ときに火花を散らす。

コンピュータサイエンス、エンジニアリング、ゲーム、哲学、神経科学、精神医学、文学、アニメ、動物学、文化人類学、社会学、心理学、認知科学、文化研究、経済学……百学連環ともいうべき知を使いこなし、前人未踏の領域を切り拓きながら、人工知能をつくり考える。そこには果たして、どのような未来社会が浮かび上がるのか。その目でしかとご覧あれ。

関連リンク

コミュニティ「人工知能のための哲学塾」(ご申請ください)
https://www.facebook.com/groups/philosophyai/

東洋哲学篇(全スライド資料、映像、まとめ)
http://www.bnn.co.jp/books/9172/
https://miyayou.com/2017/11/11/philosophyeast/

西洋哲学篇(全スライド資料、映像、まとめ)
http://www.bnn.co.jp/books/8210/

*ハッシュタグ「#AI 哲学塾」

■イベント「人工知能のための哲学塾 未来社会篇」(第壱夜~第五夜)アーカイブ映像
電ファミニコゲーマーの企画・制作にて、ニコニコ生放送で生配信されました。アーカイブ映像は、下記のリンクから視聴可能です。

人工知能のための哲学塾 第三期 第零夜「西洋と東洋を超えて、人工知能との未来社会へ」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv314661344

人工知能のための哲学塾 第三期 第壱夜「人と人工知能はわかりあえるか?」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv316017239

人工知能のための哲学塾 第三期 第弐夜「人工知能はどのような社会を築くのか?」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv317087531

人工知能のための哲学塾 第三期 第参夜「人工知能は文化を形成するか?」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv317837784

人工知能のための哲学塾 第三期 第四夜「人と人工知能は愛しあえるか?」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv318257701

人工知能のための哲学塾 第三期 第五夜「人工知能にとって幸福とは何か?」
https://live2.nicovideo.jp/watch/lv319461894


 

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→試し読み:あとがきに代えて

ISBN:978-4-8025-1185-8
定価:本体2,600円+税
仕様:A5判/452ページ
発売日:2020年07月21日
著者:三宅陽一郎 、 大山匠
編集:大内孝子
デザイン:橘友希・矢代彩・樽川響(Shed)

Profile

三宅陽一郎(みやけ よういちろう)
ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。立教大学特任教授、九州大学客員教授、東京大学客員研究員。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。
著書に『人工知能のための哲学塾』『人工知能のための哲学塾東洋哲学篇』(BNN)、『ゲームAI技術入門』『人工知能の作り方』(技術評論社)、『なぜ人工知能は人と会話ができるのか』(マイナビ出版)、『〈人工知能〉と〈人工知性〉』『AImeetsPhilosophy:HowtodesigntheGameAI』(iCardbook)。共著に『絵でわかる人工知能』(SBクリエイティブ)、『高校生のためのゲームで考える人工知能』(筑摩書房)、『ゲーム情報学概論』(コロナ社)、『FINALFANTASYXVの人工知能』(ボーンデジタル社)、『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する』(書肆心水)、『ゲーム学の新時代』(NTT出版)などがある。監修に『最強囲碁AIアルファ碁解体新書』(翔泳社)、『マンガでわかる人工知能』(池田書店)、『眠れなくなるほど面白い図解AIとテクノロジーの話』(日本文芸社)などがある。
Twitter: @miyayou
Facebook: https://www.facebook.com/youichiro.miyake
専用サイト: https://miyayou.com/

大山 匠(おおやま たくみ)
1990年生まれ。立教大学兼任講師。上智大学大学院哲学研究科博士前期課程卒。哲学(現象学、心の哲学など)を主な専門とし、広くテクノロジーに関する現代的問題を取り上げた授業や講演を担当。また、機械学習エンジニア、コンサルタントとして民間企業を数社経験。

Contents

第零夜 イントロダクション
1 未来社会篇で目指す人工知能論
2 人工知能、自己、他者

第一部 視点〈人工知能から哲学へ〉
哲学を足場に人工知能を築く 三宅陽一郎

第一夜 結びあう人と人工知能の心
1 「理解する」とは
2 理解の諸相 ―全部か、部分か―
3 ゲームという場における理解
4 精神の構造と相互理解
5 コンテクストの理解
6 存在の構成と相互理解
7 環世界と構造主義
8 場と同期と理解

第二夜 社会的自我を持つ人工知能の社会
1 これからの社会と都市
2 社会はいかに知能を作成するか
3 社会的自我を持つ人工知能
4 人工知能によって構造化された社会

第三夜 世代を超えて作り出す人工知能文化
1 文化とは何か
2 文化と継承
3 生物の文化、人工知能の文化
4 知識獲得と文化
5 文化アルゴリズム

第四夜 自己変革を促す人工知能の愛
1 自己と他者
2 愛と愛でないもの
3 存在の構成と相互理解

第五夜 揺れ動く人工知能による幸福の探求
1 幸福とは何か
2 エージェントの行動的幸福
3 エージェントの存在的幸福
4 人工知能と体験
5 振動 ―世界と深くダンスする―

第二部 視点〈哲学から人工知能へ〉
人工知能を哲学から思考する 大山 匠

第一夜 循環する理解とコミュニケーション
1 「理解」が必要な世界で
2 情報伝達モデルと記号的コミュニケーション
3 心の理解の理論 ―シミュレーション説と理論説―
4 解釈学と理解の地平

第二夜 響きあう社会と自己
1 「社会」とは何か
2 外的事実、内的経験としての社会
3 社会生物学と社会の計算可能性
4 社会学の誕生
5 方法論的全体主義と非合理
6 相互行為の社会学

第三夜 文化の記述とアルゴリズム
1 「文化」とは何か
2 進化主義と伝播主義
3 マリノフスキと文化の参与観察
4 文化普遍主義への反動
5 進化論の再興と文化の形式
6 継承と伝播のアルゴリズム

第四夜 愛のモデルと、その語りがたさ
1 なぜ、「愛」について考えるのか
2 エロース、フィリア、アガペー
3 初期の心理学と愛の排除
4 愛の連合モデル
5 具体性と物語性

第五夜 幸福と計算、そして自由
1 「幸福」と人工知能
2 幸福の古代哲学史
3 幸福は計測可能か
4 快楽と意味
5 幸福の多様性と非厚生主義

「他者としての人工知能」に関する考察 ―あとがきに代えて― 三宅陽一郎×大山 匠

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